IT業界の営業事務とは？
営業事務は、営業部門に所属して事務業務を行う職種です。営業パーソンが、商談をはじめとするコア業務に注力できるように、事務的なサポートを行う職種といえるでしょう。ここでは、営業事務の必要性や仕事内容などを解説します。
必要性
営業事務は、受発注業務、売上管理、書類作成など、営業に関わるさまざまな事務業務を担います。営業パーソンがこれらの業務を担当すると、取引先との商談など、コア業務に注力できません。営業パーソンの生産性を高めるため、営業事務が必要とされているのです。また、働き方改革の影響により、多くの企業において営業職の業務負担を軽減する必要性も生じています。この点も、営業事務が必要とされている理由といえるでしょう。
仕事内容
営業事務の業務は多岐にわたります。主な業務は以下のとおりです。 【主な業務】
- 受発注業務
- 売上管理業務
- 顧客管理業務
- 書類・資料作成業務
- 顧客対応業務
例えば、書類・資料作成業務では、顧客に提出する見積書を作成したり、会議で使用するプレゼン資料を作成したりします。具体的な業務内容は企業で異なります。営業部門の業務を踏まえて、業務の範囲を設定することが大切です。
向いている人
一般的に、コミュニケーション能力が高い方に向いていると考えられています。営業パーソンを中心に、社内、社外の方たちとコミュニケーションをとりながら業務を進めていかなければならないためです。一定の事務処理能力も求められるでしょう。限られた時間で、さまざまな業務を正確に行わなければならないためです。例えば、指示されたその日のうちに、営業関係の資料を提出しなければならないこともあります。このようなイレギュラーが起こりうるため、顧客にあわせて動ける柔軟性も不可欠と考えられます
一般事務との違い
営業事務と一般事務の業務には、共通しているものがあります。具体例として、書類・資料作成業務や顧客対応業務などがあげられるでしょう。ただし、担当する業務の範囲は異なります。営業事務は営業部門の事務業務を行う職種、一般事務は部門を限定せず事務業務を行う職種です。したがって、営業事務は一般事務と比べて、対外的な業務が多くなる傾向があります。例えば、営業パーソンの代わりに、顧客からの問い合わせに対応することも考えられます。営業に関する深い理解が必要です。
IT業界における営業事務のポイント
IT業界でも、営業事務は活躍しています。ここからは、営業事務を活用する際に、意識したいポイントを解説します。
早くて正確な事務処理能力
営業事務はスピード感のある対応を求められます。顧客の都合にあわせて対応しなければならないためです。例えば、連絡を受けた翌日までに、契約資料を用意しなければならないこともあります。もちろん、正確性も不可欠です。見積金額や契約金額に誤りがあると、顧客からの信頼を失ってしまいます。以上の特徴を踏まえて、営業事務を配置したり、営業事務の業務を組み立てたりすることが大切です。
業務の効率化
多くの企業で、営業事務の業務効率化が求められています。さまざまな業務を任せて、過度な負担をかけているケースが多いためです。営業事務が適切に機能しないと、営業部門の生産性は低下する恐れがあります。営業パーソンが、必要なサポートを受けられないためです。営業事務の業務は、以下の流れで効率化できる可能性があります。 【業務効率化の流れ】
- 業務内容、業務フロー、工数などを可視化する
- 業務効率の低下を招いているプロセスを発見する
- 改善するべき課題に優先順位をつける
- 自社で取り組める施策を検討して実施する
課題を解決する方法として、マニュアルの作成、ITツールの導入などがあげられます。
PDCAサイクルの展開
実施した施策が機能しているか、あるいは定着しているか確かめるため、PDCAサイクルを展開することも重要です。期待通りの結果を得られていなかったり、新たな課題が発生していたりする場合は、施策のアップデートを図ります。事前に数値目標を設定しておくと、効果を測定しやすくなります。これらの作業を繰り返して、業務の効率化を継続的に進めていくことが大切です。また、営業事務の担当者だけで取り組むと、PDCAサイクルを効果的に展開できないケースが少なくありません。リーダーが中心となり、部門単位でPDCAサイクルを展開するとよいでしょう。
コミュニケーション能力
営業事務は、営業部門と他部門、外部組織との連絡・調整役を担います。例えば、売上が発生すると、経理部門と連絡・調整を行わなければなりません。したがって、高いコミュニケーション能力が求められます。この点を重視して、人員配置を行うことが大切です。また、コミュニケーションコストの削減に取り組み、営業事務が働きやすい環境を整えることも欠かせません。コミュニケーションコストは、ITツールを導入したり、コミュニケーション手段を統一したりすることで削減できます。
柔軟な対応
営業事務には、柔軟性も求められます。顧客や営業パーソンからの多様な要望に応える必要があるためです。ときには、優先順位を変更して、要望に応えなければならないこともあります。一定の経験を積んでいなければ、判断が難しいこともあるでしょう。営業、営業事務の経験も、人員を配置する際に意識したいポイントです。
営業担当者との連携
営業事務の役割は、営業パーソンがコア業務に集中できるようにサポートすることです。営業パーソンとの連携も重要な仕事といえるでしょう。ただし、営業事務の業務は多岐にわたります。過度な負担がかかると、営業パーソンと連携しにくくなる恐れがあります。以上のリスクを把握して、営業事務の業務量を調整する、充分な人員を配置するなどの取り組みが求められます。
IT業界の営業事務をアウトソーシングできる？
IT業界の営業事務も、アウトソーシングできます。アウトソーシングは、営業事務の業務を効率化する手段のひとつです。ただし、IT業界に精通した人材を確保できないと、業務を円滑に進められない恐れがあります。 お困りの方は、ニーズにあわせて適切なIT営業人材を派遣しているBCC株式会社にご相談ください。弊社が派遣するIT営業人材は、コミュニケーション能力を重視する採用試験を突破してから、基礎教育（ビジネスマナー・IT基礎知識研修など）と実践教育（ソリューションユニットでの実践教育）で構成される独自の教育プログラムを修了しています。約8割のスタッフが、AWS認定クラウドプラクティショナーなどの資格を保有している点もポイントです。したがって、IT業界の営業パーソンを的確に支援できます。 参照元：BCC株式会社「営業アウトソーシング｜IT営業アウトソーシング事業部」 https://www.e-bcc.co.jp/outsourcing.html
営業事務を活用して営業部門の生産性を高めましょう
営業事務は、営業部門の事務業務を担当する職種です。営業パーソンがコア業務に集中しやすくなるため、適切に活用すると営業部門の生産性を高められる可能性があります。IT業界で活躍できる営業事務をお探しの方は、IT営業アウトソーシングを専門とするBCC株式会社にご相談ください。知識と経験を併せもつ人材を派遣いたします。 一般的な派遣会社との違いや活動実績などは、以下のページでダウンロードできる資料で解説しています。ご興味をおもちいただいた方は、こちらも参考にしてください。
IT業界の営業事務｜さらに詳しい仕事内容とスキル
IT業界における営業事務の業務は多岐にわたります。ここでは、基本的な仕事内容をさらに詳しく解説し、必要とされるスキルについても紹介します。
受発注管理業務の詳細
営業事務の中心的な役割の一つが受発注管理です。具体的には、顧客からの注文を正確に記録し、社内の製品供給部門や外部パートナーと調整を行います。IT業界では、ハードウェアやソフトウェアのライセンス供給など、多様な製品・サービスが対象になるため、各案件の仕様や納期を把握する能力が求められます。
必要スキル：
- 基本的なデータ入力スキル（Excel、スプレッドシート）
- 顧客対応力
- スケジュール管理能力
顧客管理とデータベース活用
顧客情報の管理は、営業事務にとって重要な業務です。顧客情報は、単なる連絡先だけでなく、取引履歴や契約内容、過去の問い合わせ履歴なども含まれます。これらの情報を一元管理することで、営業担当者や経営陣が迅速に意思決定を行えるようサポートします。
必要スキル：
- CRM（顧客関係管理）システムの操作スキル
- データ管理とセキュリティへの理解
書類・資料作成の業務
営業事務は、契約書や見積書、プレゼン資料などの文書作成も担当します。特にIT業界では、提案書に専門的な内容が含まれる場合が多く、営業担当者との連携が欠かせません。文書作成の正確性だけでなく、読み手に分かりやすい表現力も必要とされます。
必要スキル：
- Word、PowerPointの操作スキル
- 説明資料の構成力
- 誤字脱字チェック能力
顧客対応とコミュニケーション
営業事務は、顧客からの電話やメールによる問い合わせに対応する機会も多くあります。特に通信業界やクラウドサービス企業などでは、契約内容や導入スケジュールに関する質問が頻繁に寄せられます。顧客との信頼関係構築に貢献する、重要な接点となります。
必要スキル：
- 高いコミュニケーション能力
- 柔軟な対応力
- 顧客満足度を意識した応対スキル
タイムマネジメントと優先順位付け
多岐にわたる業務を期限内に処理するため、タイムマネジメント能力は必須です。顧客対応や社内調整、資料作成など、優先順位を判断し、効率的に作業を進めなければなりません。
必要スキル：
- スケジュール調整力
- 複数タスクを管理する能力
- ストレスマネジメント
ITスキルの重要性
IT業界で働く営業事務は、一般事務と比べてITスキルがより重要視されます。例えば、クラウドサービスの導入支援や、SaaSツールの設定サポートを行う場面も増えています。
必要スキル：
- Excel（VLOOKUP、ピボットテーブルなどの関数利用）
- Google Workspace、Microsoft 365の利用経験
- 業務管理システム（ERP、SFAなど）の基本操作
求人市場の動向とニーズ
IT業界における営業事務職は、近年ますます注目される職種のひとつです。ここでは、営業事務を取り巻く求人市場の最新動向、企業側のニーズ、そして転職希望者が知っておきたい求人情報の探し方について詳しく解説します。
IT業界における営業事務の求人が増加している背景
IT業界の成長に伴い、営業活動を支える人材の需要も拡大しています。近年は、SaaS企業やクラウドインフラ企業などが急成長しており、営業部門の規模拡大に伴って営業事務の求人も増加傾向にあります。業務量の増加に対応するため、事務処理を担うアシスタント人材の確保が急務になっているのです。
さらに、働き方改革やDX（デジタルトランスフォーメーション）推進の影響で、業務の効率化・標準化を進めたい企業も増えています。その流れの中で、営業部門のバックオフィス業務を担当する営業事務職の役割が再評価され、求人市場でも注目度が高まっています。
求人情報に見る企業ニーズの変化
求人情報をチェックすると、以前に比べて企業が求めるスキルや人物像が多様化していることがわかります。従来は「一般的な事務処理能力」が求められていましたが、現在は次のようなスキルがより重視される傾向にあります。
- 業務の自走力（マニュアルがない中でも主体的に業務を組み立てられる）
- ITリテラシー（クラウドシステムやCRMなどのツール使用経験）
- 営業との円滑な連携が可能なコミュニケーション能力
- 柔軟な勤務体制に対応できる適応力（フルリモートやハイブリッドワーク対応など）
企業によっては、英語スキルや顧客との調整経験を重視するケースもあります。これらの条件は、求人票や企業ページに具体的に記載されていることが多いため、求人情報を読む際はスキル要件に注目することが大切です。
未経験者歓迎求人が多い理由とその背景
営業事務の求人には「未経験OK」「学歴不問」といった文言が目立つことがあります。これは、業務の標準化・マニュアル化が進んでおり、入社後に育成できる体制が整っている企業が増えているためです。
また、IT業界では人材不足が続いており、営業事務職においても即戦力だけを求めるのではなく、ポテンシャル採用にシフトしている企業が多く見受けられます。特に以下のような人材は、未経験でも歓迎される傾向があります。
- 社会人経験がある
- 基本的なPC操作ができる
- チームワークや顧客対応経験がある
- コミュニケーション能力に自信がある
これにより、事務職未経験から営業事務へキャリアチェンジする人も多く、第二新卒や子育てから復帰する女性など、幅広い層が転職成功を果たしています。
求人の探し方｜転職サイト・エージェント・企業サイト
営業事務の求人は、複数の媒体で募集されています。目的やスタイルに応じて使い分けることが転職成功のポイントです。
転職サイト（求人サイト）
リクナビNEXT、マイナビ転職、エン転職などの大手転職サイトでは、営業事務や営業アシスタントの求人が多数掲載されています。「未経験歓迎」「フルリモートOK」「通信業界」などの絞り込み検索を使えば、自分に合った求人を探しやすくなります。
転職エージェント
営業事務職は、転職エージェント経由でも多く募集されています。特に、非公開求人や好条件の求人はエージェントが管理していることが多いため、条件にこだわりたい方には有効な手段です。キャリアアドバイザーと面談を行うことで、自分の強みや適性を整理しやすくなるのも利点の一つです。
企業公式サイト（採用ページ）
中小企業やベンチャー企業では、公式サイトで直接求人を掲載していることもあります。企業文化や働く人の雰囲気を知るためにも、公式サイトの採用ページや社員インタビューをチェックするのがおすすめです。
SNSや求人アグリゲーター
最近では、Twitter（X）やLinkedInで求人が発信されることもあります。Wantedlyのように、企業と直接つながるSNS型求人サービスもあり、職場の雰囲気や社員の声がリアルに伝わるため、入社後のギャップを減らすことにもつながります。
求人票のチェックポイント
営業事務の求人に応募する際は、以下のポイントを意識して求人票を確認しましょう。
- 業務内容が明確か（単なる「事務」ではなく、何をするのか明記されているか）
- 月給・年収・昇給・賞与の条件
- 勤務時間・残業の有無
- 在宅勤務の可否、出社日数
- 福利厚生（交通費支給、各種手当など）
- 育児支援・時短勤務制度などライフステージ対応の有無
とくにIT・通信業界の企業は、「業務システム導入による効率化」「チーム連携」「クラウドツールの使用経験」などを求めるケースが増加傾向にあるため、業務環境や使用ツールについても確認しておくとよいでしょう。
通信業界の営業事務｜特有のポイント
営業事務という職種は多くの業界で必要とされていますが、通信業界における営業事務には、他の業界とは異なる特徴や求められるスキルがあります。ここでは、通信業界で営業事務として働く際に知っておきたいポイントや、業界ならではの業務内容について詳しく解説します。
通信業界の特徴と営業体制
通信業界は、インターネット回線やモバイル通信、法人向けのネットワークソリューション、IoTなど、技術進化が著しい分野です。製品やサービスの変化が激しいため、営業活動もスピード感と柔軟性が求められます。
そのため、営業をサポートする営業事務にも、高い事務処理能力だけでなく、業界の変化に追従できる適応力が必要とされます。加えて、法人営業・代理店営業・直販など複数のチャネルを扱う企業が多く、営業フローも複雑になりがちです。
営業体制が大規模である分、営業事務もチーム体制で分業化されているケースが多く、業務範囲が明確化されている一方で、他部署との連携力も問われます。
主な業務内容
通信業界における営業事務の業務は、基本的には他業界と共通する部分もありますが、以下のような業界特有のタスクも含まれます。
- 通信プランの申込書や契約内容の処理・入力
- サービス開通スケジュールの調整
- 契約内容変更・キャンセル対応
- 通信機器（ルーターやモデムなど）の管理と在庫調整
- 法人顧客からのテクニカルな問い合わせの一次対応
- オーダー管理システムの操作（社内ツールやSFAなど）
これらの業務は、スピードと正確性が求められる場面が多く、とくに契約関連やサービス提供スケジュールの遅延は、顧客満足度に直結するため、重要なポジションといえます。
求められるスキルと適性
通信業界の営業事務で活躍するためには、以下のようなスキルや特性が求められます。
必須スキル：
- Excelや社内システムへの入力・検索スキル
- 契約内容や通信プランを理解する力
- 正確なデータ処理能力
- 他部署との調整能力（営業・開通担当・技術部門など）
あれば有利なスキル：
- 法人営業の知識
- 通信関連の基礎知識（ネットワーク、回線、機器名など）
- クレーム対応スキル（一次対応レベル）
また、業務内容が流動的であるため、「この作業だけをずっと担当する」という単一作業ではなく、状況に応じて複数の業務をこなす柔軟性がある方に適しています。
通信業界でのキャリアパス
営業事務としてスタートした後、通信業界内でのキャリアアップの道も用意されています。たとえば以下のようなパスが想定されます。
- 営業部門のリーダー職やチームマネージャー
- 営業企画・販売戦略部門への異動
- 契約管理部門や開通部門へのステップアップ
- カスタマーサポート部門への横展開
- 法人営業担当への転身
通信業界は、一定の専門性を身につければキャリアの幅が広がりやすい業界です。営業事務で実績を積むことで、将来的な職種転換やリーダーポジションへの昇格も現実的です。
通信業界で働くメリットと注意点
メリット：
- 安定した業界での勤務（インフラ事業であるため景気変動に強い）
- ITリテラシーや業務スキルが高まりやすい
- 職種をまたいだキャリアチェンジがしやすい
- チームで動くため孤立しにくい環境
注意点：
- 専門用語やサービス内容を覚えるまではややハードルが高い
- 営業部門のスピード感に対応するため、臨機応変な行動が求められる
- クライアントとの契約やサービス遅延が問題になることもあるため、責任感を持った対応が必要
通信業界における営業事務は成長のチャンス
通信業界は今後も成長が続く分野であり、それを支える営業事務の役割もますます重要になります。日々の業務で専門知識やコミュニケーションスキルを高めながら、安定した環境でキャリアを積みたい方には非常におすすめの業界です。転職やキャリアチェンジを検討している方は、ぜひ通信業界の営業事務という選択肢を視野に入れてみてください。
働き方と勤務形態
営業事務の働き方は、近年大きく変化しています。特にIT・通信業界においては、フルリモート勤務や柔軟な働き方を導入する企業が増えており、営業事務という職種の可能性が広がっています。ここでは、営業事務としての多様な勤務形態や、働き方の特徴について詳しく解説します。
正社員・契約社員・派遣社員などの雇用形態
営業事務は、さまざまな雇用形態で募集されています。自分のライフスタイルやキャリアプランに応じて、最適な働き方を選ぶことができます。
正社員
長期的な雇用を前提とした働き方で、安定した収入や福利厚生が魅力です。キャリア形成やスキルアップを目指したい方に向いています。昇給・賞与・研修制度など、成長の機会が多く、企業の中核を担う役割になることもあります。
契約社員
一定期間ごとの契約更新が必要な雇用形態です。正社員登用制度がある企業も多く、まずは契約社員として経験を積み、その後に正社員を目指すケースも少なくありません。
派遣社員
派遣会社に登録し、企業に派遣されて業務に従事する働き方です。比較的自由度が高く、勤務時間や勤務地の希望が通りやすい傾向があります。特定の業務だけを担当するケースが多いため、プライベートと両立しやすいのもメリットです。
パート・アルバイト
時短勤務や週数日の勤務が可能な形態です。子育て中の方や副業を希望する方に人気があります。経験を積んで、後に派遣社員や契約社員へ移行する例もあります。
リモートワーク・ハイブリッド勤務の拡大
IT業界では、テレワーク環境が整備されている企業が多く、営業事務でも在宅勤務を導入している企業が増加中です。特に、顧客対応がメールやチャット中心の企業では、オフィスに常駐せずに業務を行うことが可能です。
主なメリット：
- 通勤時間の削減により、仕事と生活のバランスが取りやすくなる
- 自宅で集中できる環境で業務に取り組める
- 働く場所に縛られず、全国の求人に応募可能
注意点：
- セキュリティ対策の遵守が求められる（VPNやログ管理など）
- 自己管理能力が求められる
- 社内コミュニケーション不足にならない工夫が必要（定期的なミーティング、チャット活用など）
企業によっては、週に数回出社する「ハイブリッド勤務」や「フルリモートOK」など、柔軟なスタイルを用意している場合もあります。
働く時間とシフト制度の柔軟化
営業事務の勤務時間は、企業やプロジェクトによって異なりますが、フレックスタイム制やシフト制を導入している企業も増えています。
フレックスタイム制
出勤・退勤時間をある程度自由に設定できる制度です。たとえば、10:00～15:00をコアタイムとして、前後の時間を自由に調整できるケースがあります。子育てや介護と両立しながら働きたい方にとっては、非常に魅力的な制度です。
シフト勤務
コールセンター業務やBtoC向け営業支援業務では、シフト制で勤務することもあります。平日中心の勤務だけでなく、土日祝を含むシフトでの対応が必要なケースもあるため、事前に確認しておきましょう。
女性や育児世代が活躍しやすい職場環境
営業事務職は、女性の比率が高く、育児と両立できる環境が整っている職場も少なくありません。時短勤務制度や子どもの急病に対応できる柔軟なシフト、産休・育休制度の充実など、働きやすい職場環境が整備されている企業が増えています。
特に通信・IT業界では、テレワーク制度の導入が進んでおり、子育て中の方やブランクがある方でも復帰しやすい土壌があります。
働き方を選べる時代へ
かつては「営業事務＝出社・定時勤務・正社員」が当たり前でしたが、現在では多様な働き方が認められるようになりました。
- フルタイムでキャリアを積みたい人
- 家事や育児と両立しながら働きたい人
- 副業や学びを両立しながら働きたい人
それぞれのライフスタイルに応じた働き方が実現しやすいのが、現代の営業事務職の魅力です。
特にIT業界では柔軟な働き方を提供している企業が多く、希望する条件に合った職場を探すことが可能です。転職サイトやエージェントを活用して、勤務形態や働き方の条件をしっかり絞って検索するのがおすすめです。
給与・年収・待遇
営業事務として働くにあたって、気になるのが「どれくらいの給与が得られるのか」「待遇面は充実しているのか」という点です。ここでは、IT・通信業界における営業事務職の平均的な給与や、待遇の傾向、年収アップのポイントなどについて解説します。
営業事務の平均給与・年収
営業事務の給与は、地域や企業規模、雇用形態、経験年数によって差がありますが、正社員の平均年収は約300万円〜400万円程度が一般的です。
【雇用形態別の目安】
- 正社員：月給22万円〜30万円前後、年収換算で約300万円〜450万円
- 派遣社員：時給1,500円〜1,900円（フルタイム勤務で月給24万円〜30万円相当）
- 契約社員：月給20万円〜27万円前後、賞与なしまたは寸志
- パート・アルバイト：時給1,100円〜1,400円（地域差あり）
なお、首都圏（東京・神奈川・千葉・埼玉）や大阪・名古屋など都市部では、上記よりも高水準の給与となるケースもあります。
通信・IT業界特有の傾向
通信・IT業界における営業事務は、専門性が求められることが多く、他業界と比較してやや高めの給与水準になる傾向があります。特に次のようなスキルを持っている場合、給与アップにつながりやすいです。
- Excel・PowerPointでの資料作成スキル
- CRMやSFAなどのツール使用経験
- 法人営業部門での勤務経験
- 簡単なIT知識（ネットワークやクラウド用語）
ITベンダーやSaaS企業など、技術的な製品を扱う会社では、営業事務でも準技術職のような立ち位置になることもあり、給与レンジが高くなることがあります。
昇給・賞与・インセンティブ
多くの正社員求人では、年1回の昇給や年2回の賞与支給が設定されています。業務成績や評価制度に応じて変動する場合が多く、勤続年数や担当する業務の幅が広がるほど、昇給のチャンスも高まります。
また、営業職とは異なり、営業事務に直接的なインセンティブがつくことは稀ですが、次のような制度を取り入れている企業もあります。
- チーム目標達成時の報奨金
- 業務改善提案へのインセンティブ
- 資格手当（MOS、ITパスポート、簿記など）
企業文化によって評価ポイントは異なりますが、積極的にスキルアップや改善提案を行う姿勢は高く評価されやすいです。
福利厚生・待遇のポイント
営業事務の待遇には、給与だけでなく福利厚生制度の充実度も重要です。以下のような項目は、求人情報の中でも注目すべきポイントです。
主な待遇項目：
- 各種社会保険（健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険）
- 通勤交通費支給（上限あり）
- 在宅勤務手当・通信費補助
- 時間外手当（残業代100％支給）
- 有給休暇・慶弔休暇・産休・育休制度
- 資格取得支援制度
- 定期健康診断
- リフレッシュ休暇、バースデー休暇など独自制度
とくにIT業界では、働きやすさを重視してフレックス制度や在宅手当、自由な服装規定、休暇制度の柔軟さが魅力的な企業も多数あります。
年収アップのために意識すべきこと
営業事務として長く働いていくなかで、年収アップや待遇向上を目指すことも重要です。以下のような努力が、将来的な昇給や職域拡大につながります。
スキルアップ
- Excelの関数やVBAなど、業務効率化に役立つスキル
- クラウドツール（Google Workspace、Salesforceなど）の習熟
- 業務プロセス改善に関する知識
業務範囲の拡大
- 単なる入力・処理業務にとどまらず、営業担当者のスケジュール管理やチーム全体の業務調整にも関与する
- 他部署との連携や教育担当など、プラスαの業務を担う
評価面談や人事制度を理解する
- 自社の評価基準を知り、目標設定と振り返りの場を活かす
- キャリアパスが明確な企業で働く（例：一般職→リーダー職→マネージャー職）
営業事務でも高年収・高待遇を目指せる時代へ
かつては「営業事務＝低賃金」というイメージもありましたが、現在では高い専門性とコミュニケーション力を兼ね備えた営業事務は、企業にとって不可欠な存在となっています。特にIT・通信業界では、スキルを磨き続けることで、年収400万円以上や管理職への昇進も十分可能です。
給与や待遇を重視する方は、転職活動の際に、求人情報の条件面を丁寧にチェックし、年収アップのチャンスを逃さないようにしましょう。
キャリア形成とスキルアップ
営業事務として働くうえで、現在の業務に満足するだけでなく、将来的なキャリア形成やスキルアップを意識することが大切です。特にIT・通信業界の営業事務は、他の職種へのキャリアパスも広く、努力次第で大きな成長が期待できます。ここでは、営業事務のキャリアパスや、スキルアップの方法について詳しく解説します。
営業事務からのキャリアパス
営業事務職で経験を積んだあとは、社内のさまざまなポジションへキャリアチェンジすることが可能です。
よくあるキャリアパスの例：
- 営業アシスタント → 営業担当者：顧客対応や提案資料作成を通して、営業知識を身につけ、主体的な営業活動に挑戦できる
- 営業事務 → 営業企画・営業推進部門：営業データの分析や戦略立案など、より企画寄りの業務にステップアップ
- 営業事務 → 管理部門（総務・人事・経理）：業務の正確性や社内調整力を活かして、他のバックオフィス職へ転換
- 営業事務 → カスタマーサポートやカスタマーサクセス：顧客との関係構築スキルを活かして、サービス継続・契約更新に携わる職種へ
これらの職種は、営業事務の実務経験や、顧客対応・書類管理スキルが大きな武器になります。
スキルアップの具体的な方法
日々の業務だけでなく、自主的に学ぶことでスキルアップし、キャリアの選択肢を広げることができます。
ビジネススキル
- Excel・スプレッドシートの高度な活用：VLOOKUP、IF関数、ピボットテーブルなどは営業事務の必須スキル
- PowerPointによる資料作成能力：提案書・報告書の作成に必要不可欠
- Word・メール・チャットの文章力：社内外とのコミュニケーションをスムーズに進めるために重要
ITリテラシー
- CRMやSFA（Salesforceなど）の基本操作
- Google WorkspaceやMicrosoft 365の業務活用
- クラウド知識（SaaS、PaaS、IaaSの基礎など）
資格取得
- MOS（Microsoft Office Specialist）
- 日商簿記3級以上
- ITパスポート（基礎的なIT知識の証明）
- 秘書検定、ビジネスマナー検定
資格を取得することで、スキル証明となり転職市場でも有利になります。
自己評価と目標設定
キャリアを長期的に考えるには、「自分がどこを目指しているのか」「何を伸ばしたいのか」を明確にすることが重要です。
自己評価のポイント：
- どの業務に強みを感じているか（例：顧客対応が得意、資料作成が得意など）
- どの業務にやりがいを感じるか
- 自分の苦手な業務やスキルは何か
このような棚卸しを行うことで、自分の適性に合ったキャリアパスを描きやすくなります。
さらに、企業によっては「目標管理制度（MBO）」を導入しており、定期的な目標設定と振り返りを通じて成長を促す仕組みがあります。こうした制度を活用することで、自身の成果や努力を客観的に評価してもらえるようになります。
長期的なキャリアビジョンを描く
営業事務という職種は、年齢やライフスタイルに応じて柔軟に働けるという特性がありますが、「キャリアの終着点ではない」という意識を持つことも大切です。
- 20代は多様な業務経験と基礎スキルの習得
- 30代はチームを支える中堅ポジションやリーダー職への挑戦
- 40代以降は後進育成やマネジメント職へのステップアップ
このように、営業事務からスタートしても、マネージャーや専門職への道が十分に開かれています。
また、子育てや介護などライフステージの変化に合わせて一時的に勤務形態を見直し、その後フルタイムに復帰するなど、柔軟なキャリア設計ができるのもこの職種の強みです。
スキルを武器に、営業事務から未来を広げよう
営業事務は、「ルーティン業務をこなす職種」と思われがちですが、実際には多くのスキルと判断力を求められる重要な職種です。日々の業務をこなすだけでなく、スキルを積み重ね、将来のキャリアを見据えて行動すれば、着実に自分の市場価値を高めることができます。
IT・通信業界で活躍したいと考えている方にとって、営業事務は「成長への入り口」となるポジションです。ぜひ今できることから始めて、将来の自分に投資していきましょう。
よくある質問（FAQ形式）
営業事務に関心を持つ方や、実際に転職を検討している方からは、さまざまな疑問や不安の声が寄せられます。ここでは、特に多い質問をQ&A形式でまとめました。転職活動の参考にぜひご活用ください。
Q1. 未経験でも営業事務として働けますか？
A. はい、未経験歓迎の求人は多数あります。
多くの企業が「未経験OK」「学歴不問」として営業事務を募集しています。特にIT・通信業界では、業務マニュアルが整備されていたり、入社後の研修制度が充実していたりするため、異業種・異職種からの転職がしやすい職種のひとつです。
パソコンの基本操作（Word、Excel）ができ、報連相などのビジネスマナーを身につけていれば、十分に採用される可能性があります。
Q2. 正社員になれますか？派遣や契約社員とどう違うのでしょうか？
A. 正社員登用のチャンスは多くあります。
営業事務は、派遣や契約社員としてのスタートでも、紹介予定派遣や正社員登用制度を利用してステップアップできるケースが豊富です。正社員になると、昇給や賞与、長期的なキャリア形成の機会が広がります。
派遣社員の場合は勤務時間や業務が比較的限定される一方、正社員は業務の幅が広く、責任のある仕事を任されることが増えます。契約社員は中間的な立ち位置で、条件次第で待遇や役割が変わります。
Q3. 資格は必要ですか？取得すると有利な資格は？
A. 必須資格はないですが、あると有利なものは多数あります。
営業事務職に応募する際、資格は必須ではありません。ただし、下記のような資格があると、スキルの証明やアピール材料として有効です。
- MOS（Microsoft Office Specialist）
- ITパスポート
- 日商簿記3級以上
- 秘書検定
- ビジネスマナー検定
とくに、Excelを頻繁に使用する業務が多いため、関数やピボットテーブルなどを扱えるスキルがあれば、即戦力として評価されやすくなります。
Q4. 残業は多いですか？ワークライフバランスは取れますか？
A. 残業の少ない求人も多く、働きやすい職場が増えています。
営業事務は、営業担当者のように顧客対応の拘束がない分、比較的残業が少ない傾向にあります。月平均の残業時間が10時間未満という企業も多く、ワークライフバランスを大切にしたい方には向いている職種です。
また、近年ではフレックスタイム制や在宅勤務制度を取り入れる企業も増加中で、子育てや介護との両立を目指す方にも働きやすい環境が整っています。
Q5. 面接ではどんなことを聞かれますか？
A. 応募先によって異なりますが、以下のような質問がよくあります。
- 「これまでの業務で工夫した点は？」
- 「ミスをしたとき、どのようにリカバリーしましたか？」
- 「複数の業務を同時に任されたら、どう優先順位をつけますか？」
- 「チームで働くうえで大切にしていることは？」
営業事務は正確性・スピード・協調性が問われる職種です。経験者であれば具体的な業務経験を、未経験者であれば過去の職場での姿勢や対応力を例にしてアピールするのが効果的です。
Q6. IT業界の営業事務は難しいですか？
A. 一見難しそうに見えますが、基本的な業務は他業界と大きくは変わりません。
たしかに、ITや通信に関する専門用語が出てくる場面はありますが、多くの業務は受発注管理・書類作成・顧客対応など一般的な事務業務です。業務に必要なIT知識は、入社後に少しずつ身につけていけるケースが多く、実際に未経験で活躍している方も多数います。
また、IT業界は教育体制が整っている企業が多く、スキルアップ支援も充実しているため、成長意欲がある方にとってはむしろ理想的な環境です。
Q7. どんな人が営業事務に向いていますか？
A. 丁寧な作業ができる人、サポート役にやりがいを感じる人に向いています。
営業事務は、営業担当を陰から支える職種です。そのため、誰かの役に立つことに喜びを感じる方や、縁の下の力持ちタイプの方に特に向いています。また、以下のような特徴を持つ方も適性があります。
- 地道な作業をコツコツ続けられる
- 人の話をよく聞き、気配りができる
- 優先順位を考えて行動できる
- 変化に柔軟に対応できる
Q8. 男性でも営業事務として働けますか？
A. はい、男性の営業事務も増えています。
以前は女性が多い職種という印象がありましたが、現在では性別を問わず活躍できるポジションになっています。特にIT業界や通信業界では、チームの一員としてロジカルに業務を進める男性事務スタッフの需要も高まっています。
また、営業経験を活かして営業事務に転向する男性も多く、マネジメントやプロジェクトサポートの道に進むケースも見られます。
Q9. 在宅勤務・リモートワークは可能ですか？
A. 多くの企業で導入が進んでいます。
IT・通信業界では、在宅勤務やリモートワークを導入している企業が非常に多いです。書類作成やデータ入力、メール対応といった業務は、基本的にネット環境が整っていればどこからでも対応可能なため、コロナ禍以降は特にリモートワークが一般化しています。
ただし、企業によっては「週2日出社」「初期研修期間は出社」などの条件がある場合もあるため、応募前に勤務スタイルを確認することをおすすめします。
Q10. どんな企業が営業事務を募集していますか？
A. 大手からベンチャーまで、幅広い企業が営業事務を募集しています。
- 通信会社（インターネット回線、法人向けソリューションなど）
- ITベンダー（SaaS企業、クラウドサービス企業など）
- システム開発会社
- 人材系、広告系、商社など
特に営業部門が存在する企業では、必ずといってよいほど営業事務職が存在しています。業界を問わずニーズが高い職種ですが、ITや通信業界はスピード感と正確性を重視する傾向があるため、それに合った適性を持つ方が重宝されます。
Q11. 営業事務の仕事でやりがいを感じるのはどんなときですか？
A. 営業担当者やチームから「ありがとう」と感謝される瞬間です。
営業事務は、直接売上を上げる役割ではありませんが、営業活動をスムーズに進めるための要となる存在です。資料の準備や顧客対応、データ整理など、自分の仕事が営業チームの成功につながったと感じられる瞬間に、大きなやりがいを感じる方が多いです。
また、「自分がいなければ回らない」と感じられる環境は、責任と充実感の両方を得られる仕事といえます。
Q12. IT業界の営業事務としてキャリアを築くためのコツは？
A. ツールや業務フローを理解し、日々の改善意識を持つことがカギです。
IT業界では、業務効率やスピードが重視されるため、業務フローやITツール（CRM、SFAなど）への理解がある営業事務は非常に重宝されます。また、単に言われたことをこなすだけでなく、業務の改善や提案を行う姿勢が評価される傾向があります。
- 不便な点に気づいたら上司に提案する
- 作業をテンプレート化して効率化を図る
- チーム内でナレッジを共有する
このような取り組みが、キャリアアップの足がかりとなります。
