今更聞けない、情シスのためのネットワーク用語集

IX

IXは「Internet Exchange」とも呼ばれ、インターネットエクスチェンジ(Internet Exchange)の略です。IXは、異なるインターネットサービスプロバイダ(ISP)やネットワーク運営者がトラフィックを交換するための物理的なインフラストラクチャを提供する場所または組織を指します。IXP(Internet Exchange Point)とも呼ばれます。

IXの主な目的は、インターネットトラフィックを効率的に交換し、通信ネットワークのコストを削減し、ネットワークのパフォーマンスを向上させることです。具体的な機能や目的に関して以下の点を説明します:

トラフィック交換: IXは、異なるネットワークやISPがトラフィックを交換する場所であり、これによりトラフィックの効率的なルーティングが可能となります。例えば、ISP Aの顧客がISP Bの顧客にデータを送信する場合、IXを介してデータを直接交換できます。

ピアリング: IXはピアリング(peering)のプロセスをサポートします。ピアリングは、異なるネットワークがお互いにトラフィックを交換することを指し、IXを使用することで効率的に行われます。ピアリングには、対等な条件でトラフィックを交換する「対等ピアリング」や、非対等な条件でトラフィックを交換する「非対等ピアリング」が含まれます。

トラフィック最適化: IXに接続することで、トラフィックがより短い経路を通るため、通信の遅延を削減できます。これはユーザーエクスペリエンスの向上に寄与します。

コスト削減: IXを利用することで、データ通信のコストを削減できます。ISPやネットワーク運営者は、IXを介してトラフィックを交換することで、インターネットへの接続コストを削減できます。

インターネットの安定性: IXはインターネットの冗長性と安定性を向上させる役割を果たします。ネットワークトラフィックがIXを経由して分散されるため、単一の障害点でネットワーク全体が影響を受けにくくなります。

IXはインターネットのバックボーンにおいて非常に重要な要素であり、大規模なデータセンターや通信ハブに設けられることが一般的です。それにより、多くのネットワークが効率的に連携し、インターネットの順調な運用を支えています。

日本国内で主要なIX(Internet Exchange)には、以下のとおりとなります。

JPIX(Japan Internet Exchange): JPIXは日本で最も有名なIXの一つで、日本国内外からのインターネットトラフィックの交換を促進しています。主要な都市にIXポップ(Point of Presence)を持ち、東京、大阪、名古屋などでトラフィックを交換するための拠点を提供しています。JPIXは、多くのISP、コンテンツプロバイダ、エンタープライズなどが参加しています。

BBIX(BroadBand Internet Exchange): BBIXは、日本国内で複数のIXポップを運営し、高品質のトラフィック交換を提供しています。BBIXは、東京、大阪、名古屋などの主要都市でIXポイントを提供しており、国内外からのISPやコンテンツプロバイダが利用しています。

JPNAP(Japan Network Access Point): JPNAPは、インターネットトラフィックの交換に特化したIXで、東京都内にIXポップを設けています。多くの国内外のISPがJPNAPを利用しており、高速で低遅延のトラフィック交換を実現しています。


これらのIXは、日本国内でのネットワークトラフィックの交換と通信の最適化に寄与しており、特に東京都内に多くのIXポップを設けています。これにより、国内外のISP、コンテンツプロバイダ、エンタープライズが効率的なトラフィック交換を行い、ユーザーエクスペリエンスを向上させています。

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