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マルチキャスト

マルチキャスト(Multicast)は、コンピューターネットワークにおいて、一つの送信元から複数の受信者に対して同じデータを一度に送信するための通信方法です。これは、一対多での通信の一形態であり、特定のデータを必要とする複数のクライアントに対して、効率的かつ効果的にデータを送信するために使用されます。

通常のユニキャスト通信(一対一通信)では、送信元と受信者は直接的な通信リンクを確立しますが、マルチキャストでは、送信元がネットワーク上の特定のマルチキャストグループにデータを送信し、興味のある受信者はそのグループに参加してデータを受信します。

■マルチキャストの特徴や用途について

・効率的なデータ転送: マルチキャストは、データを複数の受信者に一度に送信するため、ネットワークの帯域幅やリソースを効率的に利用することが

 できます。これは、特に大規模な受信者グループがある場合や、同じデータを複数のクライアントに送信する場合に有用です。

・メディアストリーミング: マルチキャストは、ストリーミングメディアの配信に適しています。例えば、ライブビデオやオーディオの配信などで利用

 されます。大勢のユーザーに対して同じストリームを高効率で送信することができます。

・ストック価格情報やニュース配信: マルチキャストは、ストック価格情報やニュースなど、多くのユーザーにリアルタイムでデータを提供するために

 使用されます。全ての受信者に個別にデータを送信するよりも効率的です。

・IPマルチキャストグループ: マルチキャストは、IPマルチキャストグループと呼ばれる特定のIPアドレス範囲で実現されます。送信元は、これらのマ

 ルチキャストグループのIPアドレスにデータを送信し、興味のある受信者は同じグループに参加してデータを受信します。

・プロトコル: マルチキャストは、IPネットワーク上で主にIGMP(Internet Group Management Protocol)というプロトコルを使用して管理されます。

 IGMPを使用して受信者がグループに参加したり離脱したりすることができます。

要するに、マルチキャストは効率的な一対多通信を実現するための仕組みであり、特に大規模なデータ配信やストリーミングメディアなどの場面で活用されます。

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